2016/03/31
SAORINGO412
2016/05/12 更新
甘夏みかんはいよかんやオレンジほど食べやすくなく、酸味が強いので生食よりもジャムなどに加工して召し上がる事が多い柑橘類ではないでしょうか。皮も厚く、白いわたをとってマーマレードジャムにするとほどよい苦味が大人の味です。甘夏で作るジャムレシピをご紹介します
甘夏みかんについて
甘夏は夏みかんの突然変種
面白い事に、夏みかんやいよかんなどは品種改良をして作ろうとしたものよりも自然交配や突然変異によって生まれた新しい種類を大事に育てて確立させた物の方が多い果物です。甘夏もすっぱい夏みかん畑で偶然発見された物です。川野さんの畑で見つかったので川野ダイダイという名前がつけられました。
甘夏のなかまたち
はっさく、いよかん、日向夏。どれも甘夏と元は同じ
日向夏は江戸時代に偶然発見された夏みかんの仲間。ゆずとの自然交配ではないかと言われています。皮がやわらかく白いわたも実と一緒に食べられます。八朔も因島で偶然発見された夏みかんのなかま。八朔は八月朔日の略で旧暦の8月1日頃に食べごろになる事からつけられた名前です。
加工される事が多い甘夏
甘夏は初期に分かれた原種に近い品種
甘夏とは言っても後から発見されたいよかんや八朔、日向夏などよりは酸味が強く皮も厚く、実の締りもあまいので生食として市場に出るよりも工場に出荷され加工して食べる事が多い柑橘類です。甘夏のゼリーやジャムなどがよく作られています。
酸っぱい甘夏はジャムに
生食にはちょっと酸っぱい甘夏はジャムにすると美味しくいただけます
ジャムにする甘夏は塩を揉み込んでごしごしと流水でよく洗います。塩は皮のボコボコした面の汚れをキレイに落としてくれます。皮も食べるので、黒い部分は切り取ってキレイにしておきます。
甘夏の皮をむく
りんごの皮を剥くように剥いていきます
甘夏の白いわたの部分が苦いので、お好みで皮の厚みを調節して苦味の具合を加減してください。剥いた皮は端から細切りにしていき、水に放ってアク抜きと苦味を取ります。この漬け時間があまいと苦味の強いジャムになってしまうので、水を取り替えながらしっかり1晩水に晒してください。
水に晒した後の皮
このくらいキレイに仕上がればOKです。
剥いた後の実は皮から出して用意しておきます。この時出る果汁も残さずとっておいてください。種はペクチンを作るのに使いますので、種も捨てずに別に置いておきます。
甘夏の種
ジャムにトロミをつける大事な役目に使います
甘夏の種を鍋に入れ、10分ほど水にひたしてから火にかけます。沸騰して少しトロミがついてきたら火を止めます。この液体がペクチン液で、ジャムに使いますので、濾して種と液を分けておきます。
甘夏を煮ていく
甘夏を煮てジャムにしていきます
ホーローかステンレスの鍋に果実と果汁、水に晒しておいた皮を入れ、水を入れます。水の量はひたひたよりも少ないくらい。水の上に皮が少し出ている量にします。煮ていくと皮のかさが減るのと、水の量が多いと煮詰めるのに時間がかかるからです。
甘夏ジャム作り
皮がやわらかくなるまで煮ていく
中火10分ほど。アクを取りながら煮ると皮がやわらかなくなります。ここで砂糖とペクチンを入れます。砂糖の量は最初の皮と果実の重さの8割り程度が普通の甘みです。甘いのがお好きな方は同量の砂糖を入れても良いですよ。このまま水分が減って来てトロミがついてくるまで煮込みます。
甘夏ジャム完成
できあがったジャムを保存用にします
保存に使う瓶は煮沸消毒しておきます
少しトロミのある甘夏ジャムが出来たら、すぐに瓶に移しておきます。しっかり蓋が出来る煮沸ずみの瓶に甘夏ジャムを入れ軽く蓋をします。
甘夏ジャムの瓶の脱気と滅菌します
ジャムを入れた後の隙間の脱気をしていきます
甘夏ジャムを入れた瓶を鍋に入れ、熱湯を注ぎます。そのまま15分ほど沸騰させます。熱いので注意しながら取り出して、しっかり蓋をして逆さにして冷まします。これで、甘夏ジャムと瓶の間の空気の圧が上がり、菌が繁殖しなくなります。
甘夏ジャムのできあがり!
手作りラベルを貼ると、それっぽくなって良い出来に気持ちもウキウキしてきます。休日にのんびりジャムづくりをする時間は楽しいものです。
甘夏ジャム まとめ
甘夏ジャムの作り方まとめいかがでしたでしょうか。ジャムづくりは色々と手間がかかりますが楽しい作業です。出来上がったジャムも自分の好みの甘みに出来るので、市販の物より美味しく感じる事でしょう。酸っぱかったりスカスカだったりする甘夏もジャムにするととても美味しく食べられます。
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