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油の温度の見分け方!目安を覚えて揚げ物が得意になろう!!

よく、レシピを見ていると「180℃」で揚げるとか書いているけど実際180℃になっているか分からない!何個か油で揚げていると温度が下がっている事に気づかず中身が生だった・・・!という経験ありませんか?油の温度を測る温度計を使わずに簡単に見分ける方法を伝授します!

温度管理がおいしさを決める

せっかく頑張って揚げたのに衣がベタベタだったり中身が生だったり・・・・。
原因は油の温度にあります。温度を確認しながら揚げれば失敗なくおいしく揚がります。
また、必要以上に油の温度を高くしてしまうと、油は早く劣化してしまいます。

揚げ物をする時の油の温度

低温 150℃~160℃

青しそやみつば、ピーマンやししとうなどの緑色を残した野菜・さつまいもやれんこん・餅などのでんぷんを多く含むもの。でんぷん類は中まで火が通りにくいので低温で長めに揚げる。

中温 160℃~170℃

野菜のてんぷら・唐揚げ・竜田揚げ
170℃で とんかつ、かき揚げを揚げます。

高温 180℃~190℃

魚介類の天ぷら。魚・野菜のフライ。肉や魚などのたんぱく質は長時間加熱すると硬くなってしまうので高温で短く揚げる。
190℃  中身に火が通ったコロッケなどを揚げます。

揚げ物をする時の注意事項

一度に多くの食材をあげる場合は温度が下がらないように気をつけながら火をかけていれば徐々に温度は上がってくるので、この時間差を利用して最初は低い温度に適した食材から揚げていき、徐々に高い温度に適した食材へと移していくといいでしょう。専門店などでもてんぷらのコースを頼むと野菜、魚介、かきあげと適温の低いものから高いものへと順に料理が出されることがおおいようです。

190度以上の高温になると、中に火が通る前にこげついてしまうので、火を止める、油を足すなどして調節してください。油の表面から薄く煙が立ってきているようだと温度も200度を超えてきているので注意が必要です。

油の温度の見分け方

衣で油の温度を見分ける

水でといたころもを一滴、油の中に落とします。油の比重は水の0.9で水よりも1割ほど軽いため、落とした直後は油より重い水を含む衣は下に沈みます。時間の経過により水分が蒸発して油と置き換わることで衣は軽くなり、上へと浮き上がってきます。油の温度が高いほど水分が蒸発して衣が浮き上がってくるまでの時間が短くなります。

150℃以下      衣が底まで沈んで浮かんでこない
150℃~160℃   底まで沈み、ゆっくり浮かんでくる
170℃~180℃   途中まで沈み、すぐに浮かんでくる
180℃以上      沈まずに油の表面で散ってしまう

菜箸で油の温度を見分ける

菜ばしが木製なら菜ばしでも油の温度を判断できます。なべの底につかないようにして菜ばしをいれると、菜ばしに含まれる水分が蒸発して泡が出ます。油の温度を高いほど盛んに泡がでます。

150℃以下     はしの先からぽつぽつと泡がでます。
160℃~170℃  はしの先から細かな泡が出ます。
180℃        はし全体から勢いよく泡が出ます。

油で揚げる順番

動物性の食材は、揚げると脂肪が溶け出し油が汚れるので、野菜、肉、魚介の順に揚げていきます。パン粉や小麦粉のついたフライは、てんぷらのあとに揚げます。

油で揚げる前に下準備

揚げ物用の鍋選び

揚げ物の鍋を選ぶポイントは、
は「鍋の底が深い」、「大きな鍋」、「底が平らな鍋」、「厚手の鍋」という4つのポイントを押さえた鍋が最適です。


鍋の素材はステンレスかアルミが軽くてさびにくいので揚げ物に適しているでしょう。ただアルミは若干強度にかけるのでステンレス製がベストです。ステンレスとはさびにくくするなどの特徴を加えるために鉄とその他の金属とを合わせて作る合金の一種です。鉄製の鍋でも構いませんが重くて扱いづらいのが難点です。テフロン製も扱いやすくて便利ですが、テフロンは300度以上になると変性してしまうので注意が必要です。

フライパンで揚げ物をする方もいるかもしれませんが、フライパンは深さがそれほどないので食材が底にくっつきやすいという問題があります。さらに深さがない分入る油の量も少なくなるので、食材による温度変化も起きやすく、また入る油の量が少ないので加熱により高温になりやすいといった問題もあります。油は高温になりすぎると火が付きやすくなるので大変危険です。フライパンはなるべくなら避けたほうがいいでしょう。

お弁当用などに少量揚げ物をしたい場合には、直径が小さくても鍋の底が深い厚みのある小鍋が便利です。

材料の水分はよく切っておく

材料はペーパータオルや、布巾で水分をよくふき取っておくことで、揚げる際の油はねを抑えることができます。また水分が残っていると衣がはがれやすくなります。

衣や粉をつけすぎない

ころもや粉をつけすぎると、なべの底に落ちて焦げ付き、油の質が低下してしまう原因となります。

油はてんぷら油で

てんぷら油、サラダ油はよく精製されているため、くせがなくコクがいまいちな半面、油切れはいいです。大してごま油はもともと風味がいいので精製度も抑えられており、揚げ物においてはコクが生きてきます。ただし精製度が低い分油切れも悪くなってます。そこで使用の際は両方を混ぜて使うと、コクがあって油切れもよく、おいしく仕上がります。配分はごま油2に対しててんぷら油 or サラダ油1の割合です。

材料を揚げる時のポイント

1.一度にたくさん揚げない

揚げ物をする上で大事なのは、適温を維持することです。油の入ったなべに一度にたくさんの材料を入れてしまうと、温度が急に下がってしまいます。なぜ下がってしまうのかというとそれは材料に含まれる水分が蒸発する際に周囲の熱を奪う反応が起こるからです。こうして奪われた熱を気化熱といいます。要は水が蒸気となるときにまわりの油の温度を奪うことで油の温度が下がるわけです。

とはいえ油の温度は200度近くあるのに水の蒸発による気化熱だけでそれだけ温度が下がるのかと思う方もおられるかもしれません。その点について詳しくみていきます。まず水も油も温度を上げるためには熱量を加える必要があります。また逆に熱量が奪われると温度はさがります。加えた熱量で上がる温度は水と油では異なります。油は水のおよそ半分の熱量で温度が上がります。逆に半分の熱量が奪われるだけでも温度は下がります。

水は気化する際周囲から熱量を奪いますが、油は少ない熱量の消失でも温度が下がるので、水の蒸発でも油の温度は下がりやすいのです。油は熱しやすくさめやすいといわれているのもこうしたことが理由です。

一度下がった温度を再び上げるには時間がかかるので、その結果油を吸いすぎて油っぽい揚げ物になってしまいます。また油は水よりも少ない熱量で温度変化するので、ちょっと火力をいじっただけでも温度が高くなりすぎて焦げてしまうこともあります。こうしたことから油はなるべく温度を下げずに一定の温度を保ったほうが揚げ物の仕上がりもよくなります。そこで入れる食材は油の面積の1/3から多くても半分までに抑えるようにしましょう。かき揚げのような表面積の多いものは、油の温度も一気に下げてしまうので、これらは一度に入れる量を特に控えめにしましょう。

2.食材ごとに入れる量を加減

カキやえびといった水分を多く含む食材は、揚げるとたくさんの水蒸気を出すのでそれだけ気化熱も多くなり、油の温度もさがりやすくなります。こうした食材は野菜などよりも量を控えめにして入れるようにしましょう。またコロッケのような塊状のものよりも野菜の書き上げやポテトチップスのような平べったいものの方が表面積が大きい分油の温度もさがりやすいので、こちらも他の食材よりも一度に入れる量は控えめにしましょう。

3.揚げ具合の確認

一般に揚げ物の揚げ具合は材料から出る泡で判断します。油に入れた際にでていた大きな泡が、小さく均一になって静かになれば中までよく火が通った証拠です。衣に含まれる水分がすっかり油と入れ替わると、泡もほとんどでなくなり、水が油をはじく「ジュージュー」というと音も小さくなっていきます。慣れてくると音だけで揚げ具合を判断できるようになります。

4.揚げかすはこまめにとる

揚げかすはまめにとるようにします。そのままにしておくよりも油の質の持ちが長くなります。また焦げ付いた揚げかすが食材などに付着するのも防げます。

5.揚げ物受けの網にはペーパーをかぶせない。

油きりはしっかりとします。揚げ物を乗せる網の上にペーパーを引くと、ベタッとしてしまいます。紙は網の下に引いて、油受けとして利用します。

6.揚げ物置くときは重ねない。

揚げ物を重ねておくと重みで衣の油が染み出し、さらに冷めてくると内部に詰まった水気も抜け出てくるので、自分の衣だけでなくまわりの揚げ物まで油や水でべちゃっとしてしまいます。揚げ物は重ねずに立てておくようにしましょう。

揚げ物後の油の後処理

使った油はまだ熱いうちに越しておけば、次もきれいに使えます。油は光、空気、熱の3つの要因で酸化してしまいます。使った油はそのままにしておくのではなく、冷暗所で保管しましょう。油を捨てるときは、流しに捨てるのではなく、新聞紙や布切れなどにしみこませて、牛乳パックなどに詰めて捨てます。市販の油処理剤を利用してもかまいません。

いかがでしたか?

揚げ物用の鍋選びから油の揚げ方、後処理方法をお伝えさせて頂きました。
油の温度に関しては慣れれば簡単に見分けることができます。
是非参考にして頂き、今後の揚げ物調理に役立てて下さい。

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