こんなに美味しいブリ大根。これもブリ大根? そんなレシピ集です。
2016/04/12
udonya_manabe@yahoo.co.jp
よく聞かれる“ブリ”と“カンパチ”の違いってご存知ですか?カンパチが大きくなったらブリですか? それともブリがカンパチになるんでしたっけ?」そんな素朴な疑問をご説明します!これさえ知っていればお寿司屋さんへ行っても恥知らずです!
魚を売っていると、ブリとカンパチの違いについて質問される事があります。
よくあるのが、「カンパチが大きくなったらブリですか? それともブリがカンパチになるんでしたっけ?」と言う質問。
答えは 「全然別の魚です。」 というわけで、ブリとカンパチの違いを思いつくままに並べてみました。
【ブリ】
【カンパチ】
カンパチの方が丸顔です。 ブリの腹が丸く見えるのは、この写真を3月に撮ったため腹に真子(まこ)が入っているからです。
カンパチの色はブリと比べると黄色っぽいです。
ヒレの形などもかなり違います。
写真では判りにくいですが、魚体はカンパチの方が平たく、ブリはズングリしています
※カンパチの様に丸顔で魚体は平たくて、色はブリそっくりの魚がいますが、それはヒラマサという別の魚です。話がややこしくなるのでヒラマサについては今回は触れません。
【ブリ】
【カンパチ】
腹の部分の皮をはがすと、ブリは白色ですが、カンパチは金色っぽい銀色です。
【ブリ】
【カンパチ】
同じ切り方で刺身にすると、カンパチの方は魚体が平たいので身が薄く、そのため ブリよりも鋭角な三角形になります。
刺身に切った時の身の色は、ブリの方は全体的に暗い色で、カンパチの方が明るい色です(個体差があり、痩せているカンパチは身の色が少し暗くなり、脂の乗ったブリの身は白っぽくなります)
血合い(三角形の頂点付近の身の赤い部分)の色はブリと比べるとカンパチの方はオレンジっぽい明るい色をしています。
※季節にもよりますが、ブリの身は刺身に切って4~5時間も経過すると血合いの部分の色が黒っぽく変色してきますが、カンパチの身は24時間ほど経過してもそれほど色に変化がありません。このため、作ってから何時間も経過して食べる持ち帰り用の寿司や、色の変わりやすい夏に作る刺身の盛り合わせなどには、カンパチは使いますが、ブリは出来るだけ使いません。
味については好き嫌いがあるのでどちらが美味しいとは言えません。カンパチに比べてブリの刺身は生臭いという人もいますが、新鮮なブリの刺身は生臭みもなく美味しいです。
カンパチは一年を通して美味しいですが、ブリは寒い時期が特においしく、それ以外の季節は味が落ちます。
噛んだ時の身の硬さは、カンパチのほうがブリよりも硬くコリコリしています。
特に腹身のふちの部分(トロの部分)は、カンパチでは子供やお年寄りには噛み切れないほど硬いです。このため、カンパチのトロは一晩ほど冷蔵庫で寝かせて、翌日に刺身にしたほうが噛み切りやすく、ジュワっと口の中に広がる脂の旨みが味わえると思います。 鮮度にこだわり、活きの刺身にする場合はカンパチのトロは他の部分よりも薄く切ると食べやすくなります。
一晩寝かせてから刺身にすると、ブリはずいぶん柔らかくなりますが、カンパチは一晩たってもかなり硬くコリコリしています。
左がカンパチ 右がブリの心臓)
以前の記事でも少し触れましたが、ブリの方がカンパチよりも心臓が大きいです。
この写真のカンパチは5kg、ブリは4.8kg と、ブリの方が少し小さかったのですが、心臓はご覧のとおり。ブリの方が2倍程もあります。(どちらも養殖です。天然ブリの心臓はさらに1.5倍ほども大きいです)
ブリとカンパチの心臓、どちらも食べることができます
ブリは「寒ブリ」が有名です。 冬から春先にかけてのブリの刺身は脂が乗って甘みがあり、おいしいです。また、この時期は刺身に切ってからかなり時間がたっても身の色があまり変わりません。
大分の魚屋さんの間では「カンパチは夏が旬」と言われていますが調べてみると、旬の時期は「夏から初秋にかけて」と書かれていたり、「春から秋にかけて」と書かれています。
ところが私が毎日さばいて刺身に切っているカンパチは冬でも脂が乗っておいしいですし、夏には少しやせて、変わりにくいはずの刺身の色が数時間で変色する事があり、本当に今が旬の時期なの?と思うことがあるのです。
いかがでしたでしょうか?
似ているようで全然ちがう“カンパチ”と“ブリ”を今日から料理してみましょう!
この記事に関する記事
キーワードから記事を探す
Copyright© 運営事務局