2016/04/24
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日本人のごちそうの定番「すきやき」は関東風と関西風でレシピが違う、というのは有名な話ですが、その違いを言葉ではっきりと説明できる人は少ないと思われます。今回はその違いに注目して基本を押さえて、自分好みのすきやきレシピを考えてみましょう!
『あなたにとってのごちそうといえば?』というアンケートを取ると「すきやき」はいつも上位に来ます。大晦日は毎年すきやき、というご家庭も多いそうです。家族で鍋を囲んで、年齢問わず好まれる和の味付けで、ぜいたくな牛肉をいただく、ということで選ばれているそうです。
すきやきは家庭の味、地域特有の好みが影響します。
レシピは家庭それぞれにあり、家族の好みで変えられる、という鍋料理の特徴を持つことも好まれる一因なのかもしれません。
数多く存在するすきやきのレシピを地域で大きく分けると、「関東風」と「関西風」の2つになります。
まず、これらのレシピがそれぞれどんな特徴があるのか、違いを見てみましょう!
【1】割り下を作る
割り下の材料(みりん・酒、砂糖、しょうゆなど)を全部入れて鍋で沸騰させ、火を止める。
【2】肉を入れる
鍋を熱して牛脂を溶かしてから、少しねぎを入れ香りを出してから、肉を広げながら焼く。
【3】煮る
割り下を加えて、他の具材も煮る。煮上がった端から、溶き卵を付けて食べていく。
関東風すきやきのレシピは肉を最初に焼きますが、味付けには前もって作ってある割り下を使って煮る、という感じです。そのため、お肉と野菜の味が混ざり合い、一体感のある「鍋料理」らしいレシピになっております。
【1】肉を焼いて直接味付けする
鍋を熱して牛脂を溶かす(ここまでは関東風と一緒)
肉を広げて焼き始めたら、砂糖・醤油を直接かける。
【2】肉を食べる
両面サッと焼いて、食べごろの肉は食べてしまってもよい。
野菜や豆腐など他の具材は、肉と同じように砂糖や醤油を直接入れたり、割り下を使ったりして、様子を見ながら味付けを調整して煮る。
肉を最初に入れるのは関東風と一緒ですが、他の具材は焼きつつ様子を見ながら味付けを追加、というレシピですね。
「焼く」が特徴のレシピで、最初に肉につけた調味料が煮詰まっていき、旨みと味の濃い煮汁が残りますから、野菜や豆腐から出る水分でちょうどよくなります。
関東風と関西風はそれぞれに長所があり、食べ方も違うので、かなり印象が異なります。いつも同じ食べ方なら、一度違うレシピもぜひ試してみたいと思われるかもしれません。
では、おおまかな違いを頭に入れた上で、次にそれぞれ具体的なレシピを見ていって参考にしてみましょう!
醤油・みりん・酒 各1/2カップ
砂糖 大さじ4
だしの素(顆粒) 小さじ1
水 約2カップ(好みの濃さに調整する)
牛肉 約500g
白菜・長ネギ・ニンジン・しらたき・豆腐・えのきだけ 適量(食べやすい大きさに切る)
【1】割り下を作る
割り下の材料をすべて鍋に入れ、火にかけ、一煮立ちさせる。
【2】ネギの香りを移す
熱した鍋に牛脂を溶かし、長ネギを焼き色が付くまで焼き、香りを出しておく。
【3】1/3量の肉を焼く
1/3量の肉を入れ、少し色が変わるくらいまで焼く。
【4】煮る
牛肉以外の他の具材と割り下を加え、フタをして煮る。ニンジンが柔らかくなったら残りの牛肉を入れ、火が通ったらできあがり。
このレシピは関東風ですから、全部煮てしまうのですが、牛肉を2回に分けて入れることで、先に入れた肉からダシが出て、あとから入れた肉は好みの火の通し方で食べられる、という工夫がなされています。
醤油・料理酒 100cc
ザラメ 大さじ6~10
牛肉 450g
白菜・長ねぎ・人参・椎茸・えのき・まいたけ
春菊・糸こんにゃく・焼き豆腐 適量(食べやすい大きさに切る)
茹でうどん お好みの量
【1】調味料の準備
醤油と料理酒は合わせておく。ザラメと調整用の醤油(分量外)もスタンバイする。
【2】肉を焼く
鍋に牛脂をひき、牛肉を広げて焼く。すぐにザラメをかけてから、醤油と料理酒の合わせたものをかける。
(牛肉に火が通ったら食べてしまってもよい)
【3】他の具材を加える
鍋にその他の具材を加え、調味料や水で好みの濃さの味に調整していく。
〆にうどんを入れる。
このレシピで使われるザラメは白砂糖よりもさっぱりとした甘さで、醤油との相性が良いので、すきやきによく使われます。また、ザラメを先に入れて少しカラメル状にすることで、ほんのり苦味があって牛肉の脂のくどさを和らげます。
変わり種のすきやきも1つご紹介します。
最近ブームになっているのは、トマトを入れるすきやきです!今回はトマトすきやきのレシピの中で、トマトとの相性が良い鶏肉を使ったレシピをご紹介します。
鶏もも肉・鶏むね肉 各1枚(食べやすい大きさにカットする)
トマト 4個(スライス)
白菜・しめじ・しらたき・えのきだけ・玉ねぎ 適量
(割り下)
醤油150ml、砂糖大さじ5、酒100ml
1.鶏もも肉を鍋で焼き、割り下を入れて火が通ったら一旦取り出す。
2.1の鍋にトマト以外の具材を入れて煮込み、味が染みたら鶏むね肉とトマトを加えて煮込む。
3.取り出した鶏もも肉を戻して、溶き卵をつけながら食べる。
トマトはさっぱりしますし、熱を加えると甘みが増すので、砂糖を減らせてヘルシーになります!ちなみにトマトは「グルタミン酸」が豊富なので、肉のイノシン酸と出会うと旨みがUPします。
すきやきは、たまにしか食べられないごちそうです。だからこそ、いつまでも思い出に残る食事になりますから、ぜひご家族の好みに合わせたレシピ、自分の家でしか食べられない味を作っていきましょう!
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