2016/03/09
rinrorinro
梅酒の作り方を紹介しているサイトは多々ありますが、その通りに作っているのに失敗してしまったという方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、失敗しないためのコツを取り上げながら、美味しい梅酒の作り方をご紹介していきたいと思います。
青梅・・・1kg
氷砂糖・・・700g
ホワイト リカー・・・1.8L
保存容器・・・容量5Lのもの
竹串・・・1本
ボウル・・・大きいもの
ザル・・・大きいもの
初心者の方は『なるべく熟していない青梅』を選びましょう。
黄色く熟した梅を使った方が芳醇な味わいの梅酒が作れますが、梅の果肉や皮が柔らかいため、仕込んでいる過程で梅をキズつけてしまい、失敗する可能性が高くなります。
梅にキズをつけてしまうと、梅酒が濁ったり、雑菌やカビの繁殖の原因になるからです。
熟した梅を使う場合は細心の注意が必要なのです。
青梅も2~3日すると黄色く熟してきますので、青梅を購入または収穫したら、なるべく早く仕込み作業に取り掛かりましょう。
氷砂糖の量は500g~1kgの間で調節することができます。
他サイトではもっと糖分の少ない作り方や、まったく糖分を入れない作り方も紹介されています。
でもあまり糖分が少なすぎると梅酒の保存性が悪くなり、失敗する可能性が高くなるのです。
また黒糖を使った作り方やハチミツを使った作り方もありますが、氷砂糖に比べて不純物が多いため、仕込んだ梅酒は必ず濁ります。
「失敗したのでは?」と勘違いしてしまうかもしれないので、初心者の方は無難に氷砂糖を使った作り方にしましょう。
梅酒が濁るのを覚悟で黒糖やハチミツを使う場合、それらは氷砂糖より糖分が低いので、100~200g多めに用意してください。
アルコール度数が35%以上のものを選びましょう。
35%以上であれば、ホワイト リカー以外でも代用できます。
ブランデーやウィスキー、ウォッカやジンなどのスピリッツであれば、アルコール度数は40%以上あるので安心です。
逆にアルコール度数が低いもので仕込むと、雑菌が繁殖しやすくなってしまったり、発酵してしまったりするので、失敗する可能性が高くなります。
ちなみに梅酒は酒税法で「果実酒」になるため、アルコール度数20%未満のお酒で作ることは法律で禁止されています。
最近では日本酒で仕込んだ低アルコールの梅酒が市販されて人気ありますが、それは酒造の資格を持った企業が作っているから許可されているのです。
もし自宅で日本酒を使って梅酒を作る場合は、ホワイト リカーなども加えてアルコール度数が20%以上になるように調節してください。
きちっと密閉できる蓋のついたものが多く市販されています。
材質はガラス製でもプラスチック製でも構いませんが、手がすっぽり入るような、口が大きいものを選びましょう。
口が小さいと青梅や氷砂糖を容器内に「放り込む」ことになってしまい、それが原因で梅にキズがついてしまうため、失敗する可能性が高くなります。
また容器のサイズが大きすぎるのもNGです。
密閉しても容器内に空気が多く入ってしまいますし、表面積が広いので、雑菌やカビが繁殖しやすくなってしまうため、失敗する可能性が高くなります。
上記の分量であれば4~5Lのサイズが適当です。
竹串は青梅のヘタを取るのに使います。
ただ梅は酸が強く金属を嫌いますので、金属製のものは避けましょう。
竹串が無ければ爪楊枝で構いません。
できれば梅を洗ったりアク抜きするのに使うボウルやザルなども、金属製ではなく木製(竹製)やプラスチック製のものを使うようにしましょう。
でも「金属製のものを使ったら失敗する可能性が高くなる」というほどでもないので、そこまで気にする必要はありません。
「保存容器を熱湯で消毒する」と紹介しているサイトをよく見かけますが、その必要はありません。
火傷する危険もありますし、ガラス容器は破損、プラスチック容器は変形してしまうからです。
熱湯消毒の代わりに『アルコール消毒』する作り方をおすすめします。
きれいに洗った保存容器に、梅酒の仕込み用に用意したホワイト リカー等を少量注いで蓋をしたら、保存容器を振って内側をまんべんなく濡らしましょう。
保存容器の中に残ったホワイト リカーは捨て、きれいなタオルで拭いたら、逆さにしてよく乾かします。
梅をキズつけないように、流水で丁寧に手で洗いましょう。
スポンジや洗剤は絶対に使わないでください。
赤ちゃんのほっぺを指先で撫でるように、優しく優しく洗いましょう。
もしキズついた青梅を見つけたら取り除いてください。
青梅をたっぷりの水に漬けてアク抜きしましょう。
だいたい2~4時間くらいを目安にしてください。
これを怠ると梅酒に渋みが出てしまうので、しっかりアク抜きしてください。
黄色く熟した梅を使う場合は、アク抜きする必要はありません。
青梅をザルにあけて、きれいなタオルなどで水分をしっかり拭き取りましょう。
余分な水分が残っていると、雑菌やカビの繁殖の原因になります。
お風呂上がりの赤ちゃんの体を拭いてあげるように、1個ずつ丁寧に拭いてあげてください。
拭き上がった青梅は乾いたザルなどに入れて自然乾燥させ、余分な水分を徹底的に無くしましょう。
竹串を使って青梅のヘタを取り除きましょう。
竹串で青梅をキズつけないように注意してください。
赤ちゃんの耳掃除をしてあげるように、優しく丁寧にヘタを取ってあげてください。
ヘタはコロンと取れるので、ちょっとクセになる楽しさです。
青梅の半量を乾かした保存容器に入れていきましょう。
青梅がキズついてしまうので、決して放り込んではいけません。
青梅を1個ずつ丁寧に、保存容器の底に並べていきましょう。
赤ちゃんをベッドに寝かせるように、優しく保存容器の底に並べてあげてください。
なるべくヘタがあった窪んだ部分を下向きにしないように並べましょう。
ホワイト リカーを注いだ時、そこに空気が残ってしまうので、雑菌の繁殖の原因になりかねません。
青梅の上に氷砂糖の半量を入れていきましょう。
青梅がキズついてしまうので、上から乱暴に振りかけてはいけません。
氷砂糖を手ですくって、青梅の上に載せていきましょう。
赤ちゃんに布団をかけてあげるように、優しくそっと載せてあげてください。
①と同様に、青梅を1個ずつ丁寧に、氷砂糖の上に並べていきましょう。
②と同様に、氷砂糖を手ですくって、青梅の上に載せていきましょう。
青梅と氷砂糖を2段で仕込むことによって、氷砂糖の溶け方が均一になり、下記でご紹介する「氷砂糖が溶けきるまでは」の作業回数が激減します。
3段、4段で試したこともありますが、筆者の経験上『2段仕込み』が一番効果的です。
上からホワイト リカーを注ぎましょう。
ドバドバ入れてしまっても構いませんが、せっかくですから静かにゆっくりと注いでいきましょう。
赤ちゃんに子守歌を歌ってあげるように、愛情込めてゆっくりと注いであげてください。
密閉できる蓋を閉めたら梅酒の仕込みは完了です。
冷暗所でゆっくり寝かせてあげてください。
温度変化が激しい場所だと梅酒が濁ってしまう場合がありますし、雑菌も繁殖しやすくなるので、失敗する可能性が高くなります。
暑かったり寒かったりすると赤ちゃんも寝苦しいように、梅酒もゆっくり眠れないのです。
梅酒に限らず、お酒が一番嫌うのが『光』です。
特に『直射日光』は天敵といっても過言ではありません。
明るい場所では赤ちゃんも安眠できないように、梅酒もゆっくり眠れないのです。
氷砂糖が溶けると糖分が下に溜まるので、氷砂糖が溶けきるまでは週1回くらい保存容器を優しく揺すって、梅酒の糖分を均一にしてあげましょう。
黒糖やハチミツを使った場合、これらは氷砂糖より溶けにくいので毎日揺すります。
勢いよく激しく揺すると、梅同士がぶつかって梅にキズついてしまうので、優しくゆっくり揺すりましょう。
赤ちゃんのゆりかごを揺らしてあげるように、優しくゆっくり揺すってあげてください。
氷砂糖が溶けきったら、あとはじっくり寝かせてあげるだけで、何もする必要はありません。
せっかく寝付いた赤ちゃんに、ちょっかいを出す必要は無いのです。
上記より氷砂糖が溶けきるまでは、取り出しやすいシンク下の収納が最適だと思います。
氷砂糖が溶けきったら、床下収納が最適だと思います。(床下収納が無ければシンク下で)
「梅酒を寝かせて6ヶ月から飲める」と紹介しているサイトをよく見かけますが、せっかくですから1年間寝かせましょう。
「翌年も梅酒を仕込み、その日が前年仕込んだ梅酒の解禁日」といった方が、毎年のイベントとして楽しめるのではないでしょうか?
「竹串で青梅を数か所刺してから漬けると、梅酒が早くできる」という作り方を紹介しているサイトもありますが、梅の果肉が滲み出て梅酒が濁ってしまう場合もありますし、雑菌も繁殖しやすくなりますので、失敗する可能性が高くなります。
筆者はおすすめしない作り方です。
また「1年~1年半で梅の実を取り出さないと梅酒が濁る」と紹介しているサイトもよく見かけますが、そんなことは決してありません。
上記のように丁寧に仕込んだ梅酒は、梅の実を入れっぱなしで何年寝かせても濁りません。
逆に色も濃くなり、味にもコクが出て、芳醇な味わいが楽しめます。
筆者の経験上では、少なくとも7~8年は熟成が可能です。
ただし梅酒の残量が少なくなって梅の実が空気に触れるようであれば、雑菌やカビが繁殖してしまいますので、梅の実は取り除きましょう。
取り除いた梅の実はそのまま食べても美味しいですし、種を取り除いた果肉と少量の梅酒で煮詰めれば、美味しい「梅ジャム」が作れます。
いかがでしたでしょうか?
梅酒は愛情を込めて作れば、それ以上の感動を与えてくれます。
また毎年の恒例イベントとして楽しむこともできます。
今回は基本的な梅酒の作り方をご紹介しましたが、慣れてきたらぜひ創意工夫したオリジナルの梅酒を作ってみてください。
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