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    どうして膨らむカルメ焼き?その解明と作り方をまとめました☆

    素朴な味わいで根強い人気のカルメ焼き。材料も身近で作り方も簡単そうだから家で作ってみようとするとどうしても失敗ばかり…。そういう経験がある方もいらっしゃるかと思います。今回はそんなカルメ焼きの失敗しない作り方とカルメ焼きが膨らむ謎を併せて紹介いたします。

    今なお根強い人気を誇るカルメ焼き

    直径は10cmほど、厚みは4~5cmほどの「亀の甲羅」に似た中央が膨らんだ楕円状の菓子である。発泡させた飴のようなモノでもあり、サクサクした歯応えと濃厚な甘さ、加えてカラメルのような砂糖の焦げた風味がある。

    出典:http://ja.wikipedia.org

    カルメ焼きの”カルメ”は”元はポルトガル語

    カルメ焼きの”カルメ”ってなんだろう?そう疑問に感じた方は結構いらっしゃるかと思います。実はこのカルメはポルトガル語の”caramelo”(『甘いもの』の意)から来ています。ポルトガルから日本に持ち込まれた際に訛って”カルメ”焼きという名称が定着したというわけです。

    どうしてふっくら膨らむの?カルメ焼きの不思議

    「カルメ焼きってお砂糖だけなのにどうしてふっくら膨らむの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。どうしてカルメ焼きはふっくら膨らむのか。それには”重曹”と”かき混ぜること”に理由があるのです。

    重曹(炭酸水素ナトリウム)

    125℃ほど熱したザラメ液に重曹を混ぜてかき混ぜると、二酸化炭素が発生します。これは重曹に”炭酸水素ナトリウム”という物質が含まれていて、熱分解によって二酸化炭素が発生するのです。

    熱分解によって重曹から二酸化炭素が発生する仕組み

    冷やすことでザラメ液は冷めていき表面が固まるので、重曹卵を投入した後更にかき混ぜることでどんどん発生した二酸化炭素は閉じ込められ、行き場を失って膨らんでいくということなのです。これがカルメ焼きが膨らむ仕組みなんですね。

    カルメ焼きを実際に作って膨らみ方を見てみましょう。

    それでは実際に膨らむ様子を作ってみて確かめてみましょう。休日の時にお子様と一緒に作ってみてはいかがでしょうか。

    用意するもの

    カルメ焼き器 すりこぎ棒 計量スプーン(15cc) ティースプーン 濡れフキン 
    砂糖(グラニュー糖もしくは上白糖) 重曹 卵白

    作り方①

    注)火を使いますのでヤケドなどには充分注意しましょう
    あらかじめ小さな容器に、重曹(3g)-卵白(小豆ひとつ分くらい)-砂糖(ひとつまみ)を入れ、シャーベットくらいの硬さになるまで混ぜます。
    ※⑤で使用します。

    作り方②

    砂糖40g、水15ccをカルメ焼き器の中に入れます。

    作り方③

    できるだけ弱火でカルメ焼き器を熱しながら、沸騰するまでに溶かすようにします。すりこぎ棒でうずを描くようにしてゆっくり回します。
    (90℃)

    作り方④

    じきに沸騰し(100℃)、小さな泡から大きな泡、再び小さな泡に変わり(110℃)、泡が出にくくなります。
    ※すりこぎ棒で、外側から中心に向かい、うずを描くようにしてゆっくり回します。

    作り方⑤

    30秒ほどしたら(125℃)火から降ろし、シンク等平らな面を使いカルメ焼き器が水平になるように置きます。①で作った重曹卵を中心部にひとつまみ(大豆大)入れ、すりこぎ棒で中心部をすばやくかき混ぜます。

    作り方⑥

    すぐにカルメ焼きが膨らんできます。濡れフキンの上にカルメ焼き器を置き、充分膨らんだら、もう一度火にかけしばらくしたら軽くすりこぎ棒で押し、動くようになれば別の器に移し出来上がりです。

    紙コップを使ったカルメ焼きの作り方

    こちらは紙コップを用いることで気泡の出来かたが確認できます。紙コップを割いてみるとカルメ焼き全体に沢山の気泡が出来ているのがよくわかりますね。

    用意するもの

    砂糖(グラニュー糖)、重曹(炭酸水素ナトリウム)、卵白、お玉、割り箸、温度計(200℃用)、紙コップ

    作り方①

    卵白を使用
    卵は卵白のみ使用するため卵黄と別けます。

    作り方②

    卵白量
    卵白の量は少量でよいです。入れるぎると大量の重曹が必要になります。

    作り方③

    重曹と糖を入れる
    卵白に重曹を耳たぶくらいの硬さになるまで加えます。
    次に、砂糖を少量加えクリーム状にします。

    作り方④

    重曹卵完成
    これが、重曹卵です。これを小豆大くらい取り、前もって紙コップに入れておきます。

    作り方⑤

    砂糖を加熱
    砂糖50gに水40ml加え、加熱します。
    このとき、ガスバーナーから離れていると途中で結晶化してしまいますので注意してください。

    作り方⑥

    温度計保護
    200℃まで測れる温度計を用意します。温度計がお玉の底に触れないようにするために、写真のように して温度計を保護します。

    作り方⑦

    加熱中
    100℃に近づくと泡がたくさん発生するようになります。

    作り方⑧

    一気に加熱
    温度計を入れ、混ぜながら125℃弱まで一気に加熱します。
    火力が弱いと砂糖が結晶化してしまいます。

    作り方⑨

    紙コップに流し入れる
    重曹卵を入れておいた紙コップの中に、一気に加熱した砂糖溶液を入れます。

    作り方⑩

    待つ
    泡がおさまるまで、数秒待ちます。

    作り方⑪

    かき混ぜる
    泡が収まったら、割り箸の太い方で、かき混ぜます。黄色くなり、ねばりっこくなったら箸を丁寧に抜きます。

    作り方⑫

    どんどん膨らんできます。
    写真はふくらんでいる途中の様子です。うまくいくとカップいっぱいまでふくらみます。

    作り方⑬

    完成
    紙コップを切ると、発生した二酸化炭素により隙間が多数できているのが確認できます。サクサクです。

    ご家庭でなつかしの味を♪カルメ焼きの作り方~基本編①『もう失敗しません「カルメ焼き」』~

    この項目ではご家庭でも作れるカルメ焼きの作り方を詳しくご紹介します。最初に紹介しますのは『もう失敗しません「カルメ焼き」』です。重曹卵の作り方や投入するタイミング、砂糖液の状態などに気を付けて作れば失敗せずに作れますよ。是非参考になさってくださいね。

    材料(5~6個分)

    グラニュー糖もしくは上白糖:40g 水:15cc
    【重曹卵】
    重曹:6g 卵白:2g 砂糖:1g

    作り方①

    【重曹卵の準備】
     卵1個分の卵白は、約17gになります。今回は卵白を2gしか使わないので、卵1個に含まれる卵白の約8分の1の量未満(約小さじ1/2)になります。※もっと少なくてもいいかも…
     この卵白に重曹を混ぜ、1~2分間、ぐりぐりと混ぜ合わせます。

    作り方②

    ふわっとしたシャーベット状になったら、砂糖を加えます。
     卵白を多く入れすぎている場合には、シャーベット状になるまで、重曹を加えておきます。またここで加える砂糖はカルメ焼きが固まるときに結晶化させるための、結晶核となります。この卵白と重曹と砂糖を混ぜ合わせたものを以下では重曹卵と呼びます。

    作り方③

    【加熱】
    砂糖40gに水15ccを加え、中火にかけます。中火にかける時には、ガスコンロの火の円周部がお玉の中心部を通るようにすると、焦げ付きが抑えられるようです。加熱中は、温度にばらつきがでないように、しっかりと混ぜ合わせます。

    作り方④

    【重曹卵投入のタイミング】
    100度を超えた砂糖水の温度は、110度まではゆっくりと上昇しますが、110度を超えると上昇速度が早くなります。115度を超えたら火は弱火にして、125度~130度になったら、火からおろし、乾いた布巾の上に置きます。

    作り方⑤

    【重曹卵の混ぜ方】
    このまま砂糖水からでる泡がなくなり、浮いている泡も小さくなるまで20秒~30秒ほど待ちます。浮いている泡が小さくなったら、大豆ほどの大きさの重曹卵を割りばしの先に付けて加え、一気にその割りばしでぐいぐいと、思いっきり混ぜ合わせます。

    作り方⑥

    【カルメ焼きが膨らむ様子】
    20秒~30秒ほど混ぜていると、重曹からでてきた二酸化炭素で急激にモコモコと膨らみかけますが、割りばしで混ぜているトレース(軌跡)がでて、お玉の底が見えるまで休まずに混ぜ合わせます。お玉の底が見えてきたら、割りばしをそっと抜き、そのまま観察することにしましょう。10秒ほどで、グググッと盛り上がりはじめ、あちこちに亀裂ができてきます。まるで溶岩が内部から溶けだしてきそうです。

    作り方⑦

    【冷却】
    盛り上がり初めて10秒ほどしたらほぼ最終型に近い良い形に盛り上がっているはずですので、冷たい水をたっぷりとしみ込ませた濡れ布巾の上に、お玉を置き換え、急冷することで固めます。

    作り方⑧

    【お玉からの取り外し】
    カルメ焼きの中まで十分に冷えるまで数分間待った後、再度弱火にかけ、カルメ焼きをお玉からツルッとすべり出させます。あまり強い火にかけると、お玉の中でカルメ焼きが焦げてしまいます。 (^_^;)

    作り方⑨

    【できあがり】
    カルメ焼きをお皿に取りだして、できあがりです。

    ご家庭でなつかしの味を♪カルメ焼きの作り方~基本編その②『簡単!本格!カルメ焼き』~

    次にご紹介しますご家庭でも作れるカルメ焼きの作り方は『簡単!本格!カルメ焼き』です。重曹卵はなるべくグリーンピース大の量を投入しましょう。多すぎますと重曹の苦味や卵白の生臭さが出てしまいます。また、カルメ焼きをおたまからはがすときには必ず弱火にして火にかけましょう。

    材料(10人分)

    ■ A.
    ざらめ 3000g
    水1500cc
    ■ B.
    重曹小さじ2杯
    卵白一個

    作り方①

    A.を作る
    カルメ焼きのおたまにざらめ、水を入れる

    作り方②

    B.を作る
    ボウルに卵白を入れ、泡だて器でかき混ぜる。メレンゲになったら、重曹を入れる。(4で使う濡れ布巾を用意する。)

    作り方③

    中火のコンロの上におたまを置き、すりこぎ棒で中身をゆっくりかき混ぜる(こぼれるかもしれないので)

    作り方④

    細かい泡粒がいっぱい出て感触が重く感じたらB.を入れ、三秒ほどかき混ぜる。濡れた布巾に素早く置きかき混ぜる

    作り方⑤

    膨らんできたらそっとすりこぎ棒を抜き固まるのを待つ

    作り方⑥

    固まったらおたまを火にかけて底をはがして皿に落とす
    完成!!

    カルメ焼きがふんわり仕上がる作り方のコツは?

    作り方のコツ①

    砂糖液は110℃を超えると粘り気が強くなってきます。かき混ぜると気に手ごたえを感じるようになったら火を弱め、125~130℃まで砂糖液の泡や色など様子を見ながら慎重に熱しましょう。慣れないうちは調理用温度計を使って温度を測ると失敗が少なくなります。

    作り方のコツ②

    重曹卵を熱した砂糖液に入れるときは小豆~グリーンピース大の量で入れること。そして素早く勢いよくかき混ぜるのがふっくらと膨らませるのに重要です。

    カルメ焼きの作り方★ふんわりとしたカルメができあがります!Honeycomb toffee of how to make ★ Easy to handle soft and was Carme!

    職人さんの作り方の実演。『湯島天神のカルメ焼き屋さん』

    最後にご紹介しますのは、『湯島天神のカルメ焼き屋さん』の動画です。昔ながらの伝統の作り方で今でも湯島天神の縁日でご活躍なさっている現役の職人さんの実演動画です。ふくふくと膨らんでいく様子に心が思わずわくわくしてしまいますね。

    湯島天神のカルメ焼き屋さん

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